ノラネコの呑んで観るシネマ

劇場版 SHIROBAKOのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

劇場版 SHIROBAKO(2020年製作の映画)
4.3
プロの世界に飛び込んだ、上山高校アニメーション同好会のメンバーの青春群像劇。
テレビシリーズから4年後を描く劇場版では、そのまんま劇場用映画を作る。
しかし公開までの期間はわずか九ヶ月なのに、ダサいタイトルしか決まってない危機的状況。
元アニメーションのボンクラ制作部出身者としては、こんなスケジュールの作品はイヤだw
しかし色々あって傾いたムサニを立て直すため、プロデューサーさんになったあおいたちが奮闘する。
アニメーションの制作現場あるあるの連続には、思わず苦笑。
まあ現実にこの条件ならもっとブラックな状況になってると思うが、本作の登場人物はあくまでも前向き。
いわばアニメーション作りをしてる人たちが、「こうありたい、こうだったらいいな」という理想と願望がかなり入っていて、それがこのシリーズの魅力になっているんだな。
お仕事ムービーとしてもよく出来ていて、相当にリアルなのでアニメーション業界を目指す人は観といた方がいいぞ。
現実にはもうちょっとネガティヴなことも多いけど。
一人ひとりの出番は少ないが、ドーナツの誓いのメンバーそれぞれの成長が描かれていたのも良かった。
ときおり挟まるアニメーションの記憶を詰め込んだミュージカルも楽しい。
また何年かしたら続編作って欲しいな