不可思議な誘拐事件の追跡を依頼されたエージェントが、人体実験を推し進めている女賊の組織に肉薄していく。フィリピンの都市部にてゲリラ撮影を敢行している、エクスプロイテーション映画。

誘拐事件を捜索する男性エージェントのパートと、フィリピンに潜伏する女賊のパートが平行線で語られていく。マニラ都内でゲリラ撮影を敢行しており、演者とカメラマンが周囲の人々にガン見されている（演者を追いかける人たちも）。

いわゆる「マッド・サイエンティストもの」に分類される内容だが、しょぼくれた老人ではなく、アジア系アメリカ人のナンシー・クワンが、コケティッシュな女性科学者を熱演。さらには、カラテを駆使するゴーゴー・ガールズまでもが警備を固めている。

女性陣の活躍がフィーチャーされており、なおかつサイケな空想科学を踏襲しているため、映像内がゴージャス極まりない。「やりたいことを全部ぶち込め！」的なサービス精神が全面的に機能している、エクスプロイテーションの教科書的作品。

フィリピンを舞台に、ナンシー・クワン率いる女だらけの暗殺部隊と諜報員の戦いを描く。フィリピンの街中をトゥクトゥクみたいな乗り物で爆走するチェイスシーンはなかなかの迫力。本物の闘鶏シーンがあるので鳥好きは要注意だ。