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グリーン・ナイトのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

緑の騎士と首切りゲームをする男の話。

映画の冒頭、主人公は緑の騎士を首切りゲームをします。
このゲームが「相手の首を切ったら、一年後に自分の首を切られる」というハイリスク・ノーリターンな内容で、なんでこんなゲームをするのか理解不能でした。
一応、名誉というか有名にはなれたみたいですけど、紙芝居のネタになるのが精々だし、なんでこんなゲームを引き受けちゃったんですかね?

それから主人公は約束を果たすべく、緑の騎士に会いに旅に出ると。
この旅の様子が本作の主な見所になるわけですが、良くも悪くも、デヴィッド・ロウリー監督らしい作りになっています。
映像は確かに美しいものの、とにかく話が遅くて暗い。
移動シーンなんか省略すれば良いと思うのですが、この霧がかった薄寂しい世界を味合わせるのが監督の狙いなのでしょう。
個人的には、かなり眠気と戦う羽目になりましたが、ダークファンタジーな世界観にじっくりと浸りたい…という方なら、楽しめるのかもしれません。

映画のラスト、主人公は緑の騎士から逃げた未来を幻視した事で、自らの首を差し出します。
これが一応、主人公の成長を示しているらしいのですが、あんな未来を見せられたら誰でも観念すると思うし、それを成長と呼んでいいのかモヤモヤが残るところ。
そうではなく、主人公が旅で得た経験を通して、変化していく姿を描いた方が、もっと素直に受け取れたと思うのですが…。

デヴィッド・ロウリー監督の作家性が強く出た作品なので、合う・合わないが分かれる作品だろうし、やっぱり私とは合わない監督だな~と改めて思わされる作品でした。
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