おえん

ハルカの陶のおえんのレビュー・感想・評価

ハルカの陶(2019年製作の映画)
3.3

2022-48

久しぶりに「良い映画」を観た。

「備前焼」を見て移住。関西ならありうるけど、東京からホンマかな。相当の覚悟だよね。

【私の話】
焼き物はあまりわからない。結婚する前、会社の独身寮で生活していた。食事は朝・昼・晩とプラスチックの器で提供されていた。その事に何の疑問も持たず、むしろ「器で食事の味が変わるわけじゃあないし、洗いやすいプラスチックの器が効率的だ」と思っていた。

結婚した。食器が大好きな妻。

確かに陶磁器は割れるし、欠ける。だけど器として漆器や陶磁器はプラスチックとは全く異なる、次元を超えた味わいがあることを結婚して知った。食事は器によって味が変わる。間違いないと思う。効率云々ではない、人はマシーンではないので機械的に「補給」されればいいわけではない。そんなことを結婚して気づいた。

食事を愉しむためには器は大切だ。

備前焼に関わる人に教えてもらった話。
・備前焼は日用使いの器です。毎日使っていると味わいが出てきます。
・備前焼に安い日本酒を入れて何日か置いておくと良い日本酒になりますよ。(当時は「備前焼に入れておけば2級酒が1級酒になりますよ」)

備前焼のマグカップが欲しい。以前持っていたやつが割れて久しい。ざらつく口当たりが使い続けると滑らかになり「マイカップ」と感じるものになる。

食器を育てていくというか、使いながら仲間になっていくというか。

「備前焼」に改めて関心を持った。

最近、仕事に疲れている。この映画を観て少し気持ちが明るくなった。
ありがとう!!!! 明日も頑張ります。今日の出逢いに感謝!(^^)!

【おまけ】
この映画を観た翌日のこと。石川県珠洲市で買った「珠洲焼のコーヒーカップ」が割れた。