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2人のローマ教皇のnanasyのネタバレレビュー・内容・結末

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

実話を元にしたNetflixの映画作品。最初と最後の2回のコンクラーベの対比が実に印象的。
物語は2005年に教皇ヨハネ・パウロ二世が逝去し、アンソニー・ホプキンス演じるラッツィンガー(ベネディクト)が、ジョナサン・プライス演じるベルゴリオ(フランシスコ)の獲得票数を抜いて教皇に選出されるコンクラーベから始まる。
革新派のベルゴリオはベネディクト教皇に嫌われていたが、2012年、ベルゴリオが枢機卿を辞めたいと伝えに直参することで、二人は長い会話をかわす。この映画のテーマである二人の対話が、多くの時間をかけて丁寧に描写されている。ベネディクト教皇の深い孤独やその立場に心を痛め、寝る前に祈りを捧げるベルゴリオのシーンがとても良かった。そしてベルゴリオは、ベネディクト教皇の意外な決意を知ることになる。
最後のコンクラーベは2013年、近代では前代未聞のベネディクト教皇の辞任と、それに続くベルゴリオの選出。二人の距離はぐっと縮まっている。エンディングの余韻が気持ちいい。
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