保守派と改革派が対立するバチカン、コンクラーベに敗れたベルゴリオ枢機卿は、故郷のアルゼンチンに帰り、一介の神父に戻って活動することを決意する。教皇に直接辞意を伝え、了承してもらおうとするが、教皇はなかなか首を縦に振らない。保守派の教皇には改革派のベルゴリオは目の上のたんこぶで、渡りに船の話のはずだが、教皇は立場を超えてバチカンの将来を託すべき者を考えているのだった…というお話。
ベネディクト16世から現フランチェスコ教皇へバトンタッチされる裏話的物語を事実から着想を得て映画化。ほぼ、ジョナサン・プライスとアンソニー・ホプキンスの二人芝居で魅せる。どちらも名演で、アカデミー賞ノミネートも納得である。まあ、全てが事実とは言えないだろうが、先日、来日されたフランチェスコ教皇の人となりを知るには実にタイムリーで良く出来た映画である。
