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MONOS 猿と呼ばれし者たちのAsskickerのレビュー・感想・評価

MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)
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『MONOS 猿と呼ばれし者たち』



-「楽園」なのか、「戦場」なのか-



本作はウィリアム・ゴールディング著『蠅の王』およびジョゼフ・コンラッド著『闇の奥』に着想を得ている。映画『炎628』『美しき仕事』にも影響を受けている。

本作の題名であり主人公たちの所属する部隊の名前でもある "monos" はスペイン語で「猿」の複数形を意味するものの、ランデスによれば「一人」を意味するギリシア語由来の接頭辞 "mono-" を意味する。



少年兵とコロンビア内戦という題材に関してランデスは次のように語っている。

「『MONOS』では若さが国家としてのコロンビアのメタファーとして機能します。コロンビアは若い国で、まだアイデンティティを模索しており、和平の夢は脆く、儚く、途絶えません。
仲間を欲しながら、同じぐらい強く独りになりたくなる人生の時期です。『MONOS』は遠い国の紛争と捉えられかねないものを描いて観客から同情や憤りを促すのではなく、この不安と葛藤を内面から喚起することを模索します。」
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