湯っ子

MONOS 猿と呼ばれし者たちの湯っ子のネタバレレビュー・内容・結末

MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

まるで神話や寓話のように感じられた。
アンデス山脈の風景と奇妙な音楽が相まって、SFみたいな印象もある。説明をいっさい省いたことで、物語の普遍性が際立っていた。
モノス(猿)と呼ばれる者たち。彼らがまだ幼いうちは、暴力的な統制によって秩序を保てた。秩序の乱れは、彼らの成長の証でもあるのだと思う。物語の終わりには、もう彼らは猿とは呼ばれていない。終盤、レディが小さな子供たちを見つけること。ここに、この物語がずっと繰り返される、そして過去にも繰り返されてきた暗示があるのだと感じる。モノスを管理していたメッセンジャーが、小人症の男性というマイノリティであることにも合点がいったりする…、次のメッセンジャーはレディが務めることになる気がする…、使い捨て…、怖い…。

それから、あの黒塗りは、ナスDが使っていた染料みたいなのを使っているのだろうか、ちょっと気になる…。
湯っ子

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