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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONEのmiumiuのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

楽しみにしていたミッション・インポッシブル新作、さっそく字幕版で鑑賞。

※以下、ネタバレしているから鑑賞してから読んでください。(長文です。)


イーサン・ハント率いるIMFのチームが、様々な情報を操る謎めいた新たな脅威に挑みつつ、切り札になりそうな「鍵」を追うストーリー。

冒頭の潜水艦シーンにはハラハラした…!
そして字幕版では「それ」と称されていた新たな敵、暴走したAIのことね? というのは序盤から予想出来て、後半の種明かしシーンで「いやもう分かるから!」とツッコミを入れてしまった。
その他もろもろ、トム・クルーズが「ぜひ映画館で観て!」と拘って作った作品のはずなのに、残念な部分も目立つと思ってしまったな…

まず残念だったのはイルサの扱い…
「イーサンがIMFとして働く限り、大切な人たちが危険な目に遭う」ということを強調するための今作の展開なんだろうけど。
守られるだけ、そして時には守りきれない元妻と違って、自分で自分の身を守れて共闘できるイルサの存在は、精神的な意味でもイーサンにとって貴重なはず。
それなのにあの展開か…というのは、正直言ってものすごく残念だった。
新たなヒロインが結局イーサンに守られているあたり、シリーズとして退化してない? パート2でまた状況が変わるのかもしれないけれど…

アクションに関しては、やはりトム・クルーズの危険なスタントが見どころ。
今作ではそれが後半に集中していたせいもあり、前半のカーアクション他は面白いことは面白いけれど、迫力や映像美の点で「普通」に感じてしまった…


一方で良かった部分を書くと、サイモン・ペッグ演じるベンジーは最高にキュートで良かった!
イーサンとベンジー、ルーサーとベンジー、どっちの絡みも楽しくて好き。
今作ではデータを駆使した後方支援はもちろん、爆弾解除のための奮闘など、本筋ではない部分で見せ場があってとっても楽しい。
予告で既に見せている例のあり得ないスタントも、「そこでベンジーが絡んでくるの?」で面白かった!

あと終盤の列車でのアクションはやはりド迫力。前半が凡庸に感じたから尚更。
アクション映画ってやはり「こんな映像、アクション、スタント、見たことない!!」に興奮するものなんだな… あるいは「このシリーズならコレが見たい!」なアイコニックな場面とか。
今シリーズの場合、それが「トム・クルーズのあり得ないスタント」になってしまっているから、トム・クルーズには本当に頑張り続けていただくしかない…

ストーリー的には、真の敵「それ」との戦い、「鍵」を狙う複数の人物たちの争奪戦、イーサンを追うCIAの捜査官コンビ… といろんな人物の思惑が交錯しつつスピード感のある展開だった。
私は前述のとおりイルサの扱いが許せないので、ストーリーとしての良し悪しを判断出来るのはパート2次第だなあという感じ。だからこそ早く観たい。

ポメ・クレメンティエフが演じた悪役側のキャラクターが、程よくクレイジーで格好良くて良かったな!
ヴァネッサ・カービー演じるホワイト・ウィドウの見せ場も増えていて嬉しい。
イーサンを追うCIAコンビも好き。今作では追いかける一辺倒だったけれど、グレッグ・ターザン・デイヴィス演じる若手捜査官の性格を見る限り、パート2ではイーサン側についてくれるのでは? など期待が高まる。
あと、イーサンたちIMFがピンチを脱していないのは変わらないから、どさくさに紛れてブラント(ジェレミー・レナー)をシリーズに復帰させてほしい!

ということで、残念な部分もありつつパート2次第ではもっと評価を上げるかも。
早くハリウッドのストライキが終わって撮影に入れることを祈ります。
miumiu

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