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コリーニ事件のウガチャンムービーログのレビュー・感想・評価

コリーニ事件(2019年製作の映画)
4.5
ドイツで刑事事件弁護士として活躍したフェルディナント・フォン・シーラッハが、2011年刊行したベストセラー長編小説「コリーニ事件」の映画化である。骨太の社会派作品である。
第二次大戦中、数十万人の民間人がナチス親衛隊や国防軍の「報復措置」で殺害された。しかし1968年に制定された所謂「ドレーアー法」によって、無数の戦争犯罪者が国際法では有罪となる刑罰を免れる事となった。
そして、この小説によりドイツ司法の問題点が浮き彫りになり、2012年に現実の政治を動かす事となる。
「死者は報復を望まない。欲しいのは正義だけだ。」
コリーニの残した言葉が、印象的である。