コリーニ事件の作品情報・感想・評価・動画配信

「コリーニ事件」に投稿された感想・評価

ちめ

ちめの感想・評価

3.7
いやー面白かった。ただの逆転ストーリーかと思ったけど、そうじゃなくて、ちゃんと伝えたいことを伝えてくれる映画だった。ラストシーンの笑顔は忘れられんなこれは。

個人的にはピザ屋の女の人がアシスタントみたいになっててあがった笑
えり

えりの感想・評価

4.5
今年1番泣いた。感動とかじゃなく。
悔しくて。悲しいというよりとにかく悔しくて。

「ひどい時代だった。」そうなんだろう。
だから、繰り返してはいけないんだと思う。
「ひどい時代」だったから生まれてしまったたくさんの悲劇を繰り返すのは愚かな事でしょう?
「こんな時代じゃなければ、『いい人』だった。」
そう生きたいじゃないか。人生それで終われれば幸せじゃないか。だから「こんな時代」を作っちゃいけないんだ。

こういう悲劇の連鎖が今まさに生まれている気がして、また悔しい。

決して楽しい鑑賞時間じゃなかった。
でも、観るべき作品だと思った。
カツマ

カツマの感想・評価

4.4
真実の底に眠る暗黒。それは眩しかったはずの過去へと飛び散った一点の染み。シンプルなはずの事件は霧中を漂い、やがて恐るべき真相へと手を伸ばす。沈黙のページは捲られ、そして、黙秘はいつしか確固とした言葉へと姿を変えた。その扉は開けるべきではなかったのか。いや、彼は自分の意思でその重いドアノブを回し、法を司る者としての決意を述べた。

本作はドイツの刑事事件弁護士でもあるフェルディナント・フォン・シーラッハによるベストセラー小説を映画化した作品で、日本でもミニシアター系列を中心に劇場公開され話題を呼んだ。作品の性質としては法廷サスペンスにあたるが、主人公の新米弁護士の過去ともリンクして、ドイツの歴史に根付く闇の一端へと触れていく。監督には『みえない雲』など、ドイツの国内作品を撮ってきたマルコ・クロイツパイントナー。脚本も素晴らしく、2時間強を全く飽きさせない展開力も魅力的な作品だった。

〜あらすじ〜

ある日、ビルの一室で拳銃による殺人事件が起きた。被害者は経済界の大物ハンス・マイヤー、被疑者はイタリア人のファブリツィオ・コリーニ。コリーニの犯行に疑いはなく、あとは刑罰の重さを判決に委ねるのみ。だが、コリーニは固く口を閉ざし、頑なに黙秘を続けていた。
そんなコリーニの弁護にあたることになったのは新米弁護士のカスパー・ライネン。カスパーは被害者のマイヤーには幼少時代から世話になっており、父親代わりのような存在と言ってもよかった。懇意にしているマイヤーの孫ヨハンナからも弁護を降りてほしいとの打診はあったが、マッティンガー教授の一言もあり、カスパーは結局、弁護を引き受けることに決める。
当初、コリーニは黙して何も語らずにいたが、その動機を紐解いていくうち、マイヤーの隠されていた過去へと肉薄していくことになり・・。

〜見どころと感想〜

非常に硬派な法廷サスペンスながら、展開が早く、無駄なシーンがほぼ無い作品である。物語運びが上手いため、真相のヴェールの捲り方も巧く、少しずつ紐解かれていく真実に辿り着くまで、退屈な時間を過ごさずにクライマックスを迎えることができた。過去のシーンを余さずに描くことで映像での説明描写をサラリと実行しており、法廷ものとしてはかなり分かりやすい作品とも言える。それでいて主人公の複雑な胸中を上手く混ぜ込み、弁護経験の浅いはずの彼が真相へと到着するまでの道筋も滑らかだった。

主演のエリアス・ムバレクはチュニジア系の父親を持つオーストリア人俳優で、特にドイツを拠点に活動している。2013年公開の『ゲーテなんてクソ食らえ』で注目を浴びた彼は、その後も『ピエロがお前を嘲笑う』『はじめてのおもてなし』などに出演するなど活躍の場を広げており、今作ではトルコ出身という役柄を演じている。共演のルーマニア出身の女優、アレクサンドラ・マリア・ララも『ヒトラー〜最期の12日間〜』などを筆頭に出演作品多数の売れっ子。また、コリーニ役のフランコ・ネロは主にマカロニ・ウェスタンで知られる名優で、今作でも渋みと痛みを同居させる熱演で魅せてくれた。

徐々に明かされる真相はどこに悪があったのかを曖昧にさせるほど、正義の所在を揺るがせる。何故、コリーニは殺人を犯したのか?その動機にこそ今作の裏のメッセージは隠されており、伏線としての前半部、劇的な真相としての後半部という流れが先の展開を急がせる。果たして、この裁判はどこへと向かうのか?主人公と共に、掘り下げていくべき本来の悲劇を辿ってほしい作品でした。

〜あとがき〜

公開当時、見逃してしまった本作を配信でようやく観賞。評判通りの素晴らしい作品で、エンタメ性も高く、展開も早いため、バランスの取れた良作というイメージが強く残りました。

真相と動機の在り方に矛盾もなく、主人公の葛藤が徐々に弁護士としての決意へと変わっていく過程も自然でしたね。終わり方の切なさが我々をより深い余韻へと連れて行ってくれるようでした。
完璧じゃない人間が作り出す法律。
だから法律とはいえ完璧なわけがない。

ただ、戦争とゆうフィルターを通すと、正が誤になり、光が闇になる時がある。

命に優越はないよな。

このレビューはネタバレを含みます

新人弁護士ライネンは国際弁護士として実業家の殺人事件の犯人コリーニを担当する。
被害者はコリーニの幼少期の恩人だった。

被害者はナチスの指揮者。
第二次世界大戦時に犯人コリーニの父親を彼の目の前で虐殺していた。その復讐だった。
戦争犯罪人の時効を定める法律(ドレーアー法)で戦争上層部の人間は護られ出世していた。
被害者の戦時中の行いは確かにひどいが、戦争がそうさせた…。
戦後の彼はいい人だった。
戦後の彼の心の中はどうだったのか気になった。

深い話で悲しかった…。
nogu

noguの感想・評価

3.6
法廷モノだけじゃない深みがその先にあった。こういう映画すきだな。むだなものが削ぎ落とされて説明も構成もわかりやすい。
市太郎

市太郎の感想・評価

3.2
ドイツの有名な作家、フェルディナント・フォン・シーラッハの小説が原作の映画。確か日本でも昔、このミステリーがすごい とかで名前が度々上がってる作家で、私も昔々、何冊か読んだことがあった。

とあるイタリア人がドイツの実業家を殺し、その弁護をドイツ在住のトルコ人が引き受けるという、鋭い人なら何となく察しがつくかもしれない思わせぶりな配役。
実際の事件を元に描いているような作りになっているが、内容は全くのフィクション。
何故、話題になったかと言えば、これがドイツの法律の穴を鋭く突いた作品だったからだそうだ。

詳しくはネタバレになるので、あまり言えないがその法律とは自国にとって有益になるような都合の良い法律。(解釈によってという事だと思う)

映画では、正義はこういうものだとはっきりと弁護士が示してくれているので、感情移入出来る人だったら納得が行くのだろうと思う。
しかし私には、戦争という言葉がちらつき、何が正しいか結局わからなくなってしまった。

ストーリーの感想としては、少し安っぽい展開だったと言わざるを得ない。
例えば、加害者が最初、頑なに黙秘を続ける理由がわからず、ひたすら受け身な事は、真相を後に後にと鑑賞者を引っ張るための見え見えの演出で、法廷内で都合よく事実が示されると途端に喋り出し、突然ドラマ的にはじまるのも安っぽくて良くない。
それ以外にもチラホラ、そういった展開があり、若干白けてしまう部分もあるにはあったが、緊張感自体は、まずまずあったし、若干粗いが理解しやすく観る人を惹きつける魅力もあると思います。

やはり映画内で問題に上げている法律の是非を歴史的に考えるという事に価値がある作品だったのだと思います。
EI

EIの感想・評価

4.0
戦後ドイツが隠し続けた不都合な真実が暴かれたコリーニ事件。
元ナチ党員を罪から逃れさせた『ドレーアー法』のことを初めて知る。
実話を基にした非常に濃厚な法廷サスペンスものとして仕上がっている。
戦争に歪められてしまった人々の心情、正義を求める法律家の気持ちが上手く表現されている。
matsu

matsuの感想・評価

4.1
心揺さぶられる法廷ものの良作映画でした!! ストーリーがとても素晴らしかった!!

ドイツで大物実業家マイヤーがイタリア人の初老の男性コリーニに殺害された。

コリーニは黙秘を貫き、殺害動機が全く見えてこない。

コリーニを弁護するのは新人弁護士ライネン。事件の詳細を確認せずに裁判を引き受けたが、被害者マイヤーはライネンを幼少から弁護士になるまで支えてきた大恩人だった。


〜~以下ネタバレあり〜~

ライネンはコリーニの罪を軽くするために、恩人マイヤーの過去の悪行を暴く事になるかもしれない。検察側につく大学時代の恩師からも、過去をほじくり返さないように釘をさされる。

葛藤はあるが、ライネンは弁護士として正しい行いを選択して行動する。

動機解明のため、ライネンはイタリアのコリーニの生まれた村に行く。住民たちから話を聞き、「モンテカティーニの虐殺」に辿り着く。コリーニはドイツ軍による虐殺で父親を殺害されていたのだ。
(コリーニは自分の目の前で父親を射殺された。)

マイヤーはドイツ軍(ナチス党)の将校だった過去があり、モンテカティーニの虐殺の実行責任者だった。

実は、コリーニは以前にもマイヤーを戦争犯罪人としてドイツ国内で訴訟を起こしていたが、戦争犯罪人の時効を定める法律(ドレーアー法)ができた事により、訴訟は認められなかったのだ。

※モンテカティーニの虐殺、ドレーアー法施行などは実際の出来事。

打つ手がなくなったコリーニは、マイヤーを殺害するしか復讐する方法がなかった。

今回の裁判で、第二次世界大戦時の戦争犯罪の記憶が今もなお生活の中に残っていることが浮かび上がる。

コリーニの判決が言い渡される前日にコリーニは自殺してしまう。当然、裁判は中止となる。

誰のための法律?と、見終わって本当に怒りしか感じなかった!!

父親を射殺されたコリーニの心情を考えると非常にやり切れない気持ちになる。

余韻が残る素晴らしい作品でした。
なぜ?と思うところはいくつかあったにせよ、深い映画だった。裁判も説明的にならず、かつわかりやすくて良かった。
戦後のドイツにこんな法律が作られていたことを今まで知らなかった…
>|

あなたにおすすめの記事