まこ

コリーニ事件のまこのレビュー・感想・評価

コリーニ事件(2019年製作の映画)
4.1
ドイツでは超有名な法廷小説が原作だそうで、ドイツならではのサスペンスだった。原作読まずに行ったけど、むしろよかったかも。被害者が主人公の実質身内という設定に加えて、前半で被害者の人物像が丁寧に描かれるからこそ、終盤明らかになる真相がより重苦しいものになる。ナチスに限らず、日本人も相当残酷なことをしていたわけで、その時代を生きた親族がいれば、命令だったとしても戦争犯罪に加担していた可能性はゼロではない。どちらの立場を考えても、胸が詰まる思いだ…私情に流されない主人公に、弁護士という職業の本質を見た。沈黙を守るフランコネロの、表情で語る演技も最高で見どころのひとつ。
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