緑

八月の軽い豚の緑のネタバレレビュー・内容・結末

八月の軽い豚(2007年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

製作順は逆だけど鑑賞順に於いて
「叫び声」に続きこちらも豚小屋スタート。
自分にとっては渡辺監督作品初の
劇映画らしい劇映画。
日本映画学校の卒業制作。

物語の「転」がシャブってのはちょっと安直に感じた。
しかもポンプだし。
フルカラーで昭和っぽいざらついた画質は
内容に合っていたと思う。
田舎の開放的な景色と閉塞した空気感は
大田原愚豚舎の前身作品にして既に完成近い感じ。

松浦祐也が若い!
本作出演者の中では上手だし動きのキレもよかったが、
設定に対して少々ステレオタイプな芝居だったように思う。
十字架に磔られたキリストのように案山子に磔られた姿は、
松浦の存在感と演出が完璧にマッチ。
本当に短いショットなのに
この映画といえばあのシーンが思い出されそう。

統括は天願大介。
多くを観ている訳ではないが、
「デンデラ」も「世界で一番美しい夜」もおもしろかった。
新作撮ってくれないかなぁ。
なんなら過去作再上映でも。
久しぶりに名前を見て調べて、
「魔王」に渡辺紘文も松浦祐也も
出ていたことを知った。
上映会で観たときには彼らの名前も知らず、
覚えているのは魔王がステーキを食べるときの
ぬらぬらした口元のアップ。
観直したい!!
緑