知桃

台湾、街かどの人形劇の知桃のレビュー・感想・評価

台湾、街かどの人形劇(2018年製作の映画)
3.7
台湾伝統人形劇「布袋戯ポテヒ」
日本で言うところの人形浄瑠璃みたいなもの。
偉大過ぎる父を持ち、80歳を超えても「李大先生の息子」と紹介される陳錫煌御大。

伝統を継承すること、絶やさないこと、後進を育てること、ファンを増やすこと、そして父の子としての葛藤。
テレビのドキュメンタリーにありがちな、制作側の作ったストーリーはまったくなく、ただ布袋戯を守り続ける人たちを撮った映画。
陳錫煌御大は「技術を、舞台を撮り続けろ。後世に残せ」と撮影隊を急かす。
記録であり、警鐘でもある。
今は伝統文化というと国がお金は出さないけどやたら持ち上げる。でも昔は布袋戯は生活だった。この言葉は重かったなぁ。
歌舞伎も狂言も人形浄瑠璃も昔は娯楽だった。通じるものがある。

この布袋戯を私に教えてくれたのは、台湾で出会った青年。
この方が布袋戯の存在を教えてくれなかったら、台湾好きの私も知らなかったかもしれない。そして、この映画を観ることもなかったかもしれない。
そう思うと好い人に出会えました!感謝感謝です。

うまく言えないんだけど、本当にいい映画でした。
好看!感動!
ただ、勉強不足で文化を理解していないので分かりにくいところもあった。
11月に日本で配給されるみたいなので、また観たいです。
知桃

知桃