若大将オーウェン

ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男の若大将オーウェンのレビュー・感想・評価

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とても見応えがある力作でした。

デュポン社という超大企業の不正に、しかも生物の99%に害があるような人類どころか生物界を揺るがすような健康問題にも関わらず、たった一人で立ち向かうマーク・ラファロ演じるロバート・ビロット弁護士。

どう考えても大義も利もビロット側にあるのに、それでも負けそうになってしまう世知辛い世の中。ストレスで病気にもなります。この辺は見ていてとても辛いですが、それでも屈しなかった弁護士の一代記。

ティム・ロビンス演じる上司やアンハサウェイ演じる奥さんもずっと支えてる理解者ではなく、もうさすがにきついよという局面まで追い込まれてるのがとてもリアルだった

最近PFOA(テフロン)がようやく禁止になったというのは知っていたが、90年末から健康被害が訴えられていたとは知らなかった(もっと言えばデュポン社は開発した50年代から既に危険性を知っていたのだけど)

この人が途中でやめてしまっていたら世界はテフロンを使い続けていたわけで、そう思うとゾッとします。世界を変えたきっかけが一人の農場主の声だったというのも示唆に富んでいますね

そこに耳を傾けられるかその人のために行動できるか…今だけでないけどこれからの世の中で大事なことが描かれていました