Melko

スターゲイトのMelkoのレビュー・感想・評価

スターゲイト(1994年製作の映画)
3.1
「私が人間を選んだのは、修理がしやすいからだ」

「名案がある」

最近めっきり推しの出演作を見れてなくて枯渇気味だったので、何でもいいからレンタル屋に置いてる推し出演作品を見ようの巻
で、唯一最寄りのレンタル屋に置いてあったのがコチラ。
考古学者が「スターゲイト」というゲートを通って、異世界に行く
という簡単なあらすじだけ頭に入れて鑑賞。

…うーん。。。これは平均スコアが納得の作品だなぁ。。
凄いセットに凄い人数のエキストラ、めちゃくちゃお金かかってることがビンビン伝わってくるのに、一向に展開が面白くならないというか、なんというか、、全体的に展開が「ダルい」
SFは苦手だけど、エジプトとか古代文明は歴史モノとして好きだし、割合で言うと圧倒的にエジプトパートが多いはずなのに…

エメリッヒは、戦えない学者を主人公に、戦える軍人をその補佐に置くのが好きなんだね。私が劇場で初めて見たエメリッヒ作品のアメリカ版GODZILLAもそうだったな。
あの作品の主人公の名前がニック・タトプロス、この作品の特殊効果のスタッフの名前も、タトプロス。監督この名前気に入ったのかな?

なんだろなー。
敵の戦士の仮面がアヌビスやセトっぽかったり、敵のボス ラーの正体が美麗な青年だったり、その取り巻きが全員子供だったり、敵側のビジュアルがなかなか魅力的に映ってたのは良かったし、
実写で撮られた特殊効果やCGも、今見たら粗さはあるけど時代故仕方ない。
それよりも、巨大なセットを砂漠の真ん中に立てたり模型組んで街を作ったり、未知の生き物は馬に着ぐるみ着せたり、まだCG作るより実写の方が手間が少なく安かったであろう時代、工夫と努力が伝わる特殊効果はすごかった。

のだけど、なんていうか、全体的に展開のテンポが超モタモタしてて、スターゲイトに入るまでがあんなにテキパキ進んでたのに、向こうの世界に行ってからがなかなか進まないのが見ててかなり辛い。
正直、推しが出てなければ挫折してたかも…

言語学者なのに、現地民の言葉がわからないとあれだけ言ってた主人公が、たった数日で会話をマスターするのは不自然とはいえ、もっと早くマスターし意思疎通ができてれば、もっと色んな交流や展開を盛り込めたのでは、と思うと、地球から来た者と現地民との会話が成り立たない時間が長すぎるせいで、全然物語が進まない。
一応、地球側が何人か犠牲者になったり、スターゲイトの謎を解く鍵を見つけたり、それっぽい場面はいくつか挟まりつつ、どうにも全体的にダランとした印象。

あと、敵側をミステリアスに見せたいのか知らないけど、何もしないのに敵側を映す時間も長すぎる…あの場面いらなくない?って描写がしばしば…
搾取される側とする側の対立の描き方も不十分で、人数では圧倒的に優ってるはずなのに(だからラストの展開では驚かない)なぜ反乱を起こさないのか、よくわからない。

主人公の恋愛パートも、尺は長くないけどなんか蛇足に感じるし…てかあの蘇生装置を彼女に使うのズルくない?それまでに何人犠牲になってると思ってる…

肝心の推しは、割と序盤からから出てるのに本領発揮とばかりイキイキし出すのは、なんとラスト20分…
それまでは能面のような無表情に抑えまくった演技…もったいなくはないけど、なんかこう、もっと中盤あたりから活躍してほしかったな…まぁその分、イキイキし出す時のウィンクにはバッチリやられましたが。笑

いやそれにしても、52度の砂漠での撮影なんて、聞いただけでゾッとする…
メイキングを見ると、とにかくいかにこの撮影が大変だったかを、スタッフが代わる代わる語ってて、ちょっとした恨み節のようなものが見えた気がした笑
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