けーはち

メリー・コルヴィンの瞳のけーはちのレビュー・感想・評価

メリー・コルヴィンの瞳(2018年製作の映画)
3.3
『プライベート・ウォー』
https://filmarks.com/movies/80980
でロザムンド・パイクが演じた隻眼の女性ジャーナリスト、メリー・コルヴィンについて同行したカメラマンや同業者らが当時の現場の映像や音声を交えて語るドキュメンタリー。

シリア内戦の前線、政府が「テロリストを攻撃している」と言って民間人の女子供を殺すような現場の惨状を伝える戦場記者の凄まじい正義感、使命感、それと同時にメリー・コルヴィンという人の自意識、プライドが高く独善的な所も垣間見られて面白いが、語り手達も生命からがら逃げて来ており、自らの戦場体験を談ずるので精一杯で、伝記よりは伝説化された故人に絡めた戦場記者やカメラマンの独白、という部分の比重が大きい。物語性という意味では、当然劇映画に及ぶべくもないが、戦場記者の魂の一端というものを知れて感銘を受ける。