【偶然の連鎖から生まれる必然】
フランス山間部の人里離れた町で発生した女性失踪事件を軸に、5人の男女の意外な繋がりを羅生門スタイルで炙り出していくサスペンス。
ドミニク・モル監督最新作に向けて予習。
うおぉ、これはサスペンス好きにオススメしたい!
登場人物5人の視点が章立てで描かれ、序盤は部分的にしか見えず、入り込みづらい嫌いはあるものの、だんだん輪郭がハッキリして来ると一気にのめり込むこと間違いなしです♡(〃▽〃)
やや出来すぎな感じは否めないし、一見リアリティに欠ける印象はありますが、一概に「あり得ない」と一蹴できる話でも無いところがミソ。
英題は『動物だけ(が知っている)』。そこには純粋な動物たちとは異なり、愛に見返りを求めてしまう人間への皮肉や悲哀が込められているよう。
幾重にも重なる伏線や謎を解きほぐし、真相に辿り着くまでの過程を楽しむミステリーとしても、フランス映画らしい、余白を読む芸術性を兼ね備えたドラマとしても高クオリティ。
まさに点が線となり、最後には立体になるような…そんな感覚を味わえる秀作でした。
あまり多くは語れないので、気になる方はゼヒ♪
「愛とは、無いものを与えること。」