Hiroe

わたしの叔父さんのHiroeのレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
3.3
これはいい。静かに泣ける映画。起伏のない至って平穏な毎日を送るクリスと叔父さん。どこまでも広がる平原で酪農を営んでいるが、このくらいの歳の女の子がなぜ老人のような生活に反発もせずに安住しているのか、というのが徐々にわかってくる。そんな判で押したような毎日が、ちょっとしたことで揺れるのだけれど、彼女は唯一の身内である叔父さん(を失うこと)が心配で離れることができない。感情を表にしない彼女の愛情表現はややいびつで、そういったことが全く説明されないにもかかわらず痛いほどわかる映画。風景も含めて素晴らしいと思った。恵比寿ガーデンシネマの一時休館前最終上映作に選ばれたのも納得。
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