Shirorin

わたしの叔父さんのShirorinのレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
3.8
デンマークの農村。
クリスは幼少時に家族を亡くし、体の不自由な叔父の面倒をみながら酪農を手伝う。そんな彼女には獣医になる夢があった。さらに教会で出会った青年から好意を寄せられ、クリスは人生の変化に戸惑う…というストーリー。


冒頭、会話がないまま2人の生活が映し出されていく。静かに淡々と語られていく映画…。

毎朝、叔父さんを起こし、服を着せ、朝食🥣🥛を一緒に取り…牛🐄の世話をし、スーパーへ買い出し。夜はゲームをしたり、コーヒー☕️を飲んだり。

ずっと寄り添って支え合いながら生きてきた2人には、特別な会話など必要ないのだ。


かたや、またいつ倒れるか分からないお爺ちゃん。かたや、これからまだチャンスや出会いなどの未来ある若い姪。

姪が訪れる変化に戸惑っていても、叔父さんは自分が足枷にならないようにと、夢を応援したり、デートのためにヘアアイロンを買ったり、髪をカット💇‍♀️してあげたり。

でも、姪は叔父さんが心配で堪らなく、離れることができない。
家族を不意に失ったことがあるから尚更だろう。。😖

大切だからこそ、違う世界へ送り出してあげたい叔父さんと、大切だからこそ、ここに留まりたい姪。
2人の気持ちがヒシヒシ伝わってきて、もどかしくて愛おしい…。

ところどころクスッと笑えるユーモアもあり、農村の風景の美しさと、大切な人との日々の中にしみじみとした幸福を感じられる作品でした☺️
Shirorin

Shirorin