かもめ

わたしの叔父さんのかもめのネタバレレビュー・内容・結末

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

主人公クリスは無愛想だ。人の親切にも感謝を上手に現さないから不愉快な奴に見える。「社会との接点がないからこんな子になったのかな」くらいに思っている所にヒョイっと両親についてのとんでもないエピソードが語られる。
そこから僕はクリスへの見方が変わった。ちょっとした設定ひとつでもつい、考えてしまう。
たとえば、動物を助ける仕事に興味を持つのも「この子が助けたいのは人じゃないんだ、動物なんだ」とか、叔父さんを大切にするのも「この子にとっての家族は」とかいちいち考えてしまう。なんだか、全てがこの子の置かれている状況の闇に見えるし、そこに輝く優しさに見えてくる。ラストシーンも、僕には結構闇なんだけれど、彼女やおじさんの優しさが輝いているから絶望には見えない。唯一彼女が心から嬉しそうにするシーンはとてと子供っぽい。不器用な人間がただ生きていくだけのとても面白いえいがだった。結構笑えるところも多く、デートのとこは「二回目も!?」って声を出して笑ってしまった。
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