せ

わたしの叔父さんのせのレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
4.0
かなりいい映画で
ずっと泣きながら観ちゃった。

コレDVDないんかな、家に永久に保存していたいんだけど。

いつものルーティン。
あさ起きて、着替えて、髪を結んで。
叔父の部屋に行き、服を着させ、
ともに朝食をとる。
会話は少ない。
でも2人の間にはふかい愛がある。

子牛が生まれたことをきっかけに27才主人公はかつてのある夢を思い出す。
気になる異性もできたが、
主人公には体が不自由な叔父がいる。

家族を幼少期に失って以来ずっと共に生活し、自分を見守ってくれた叔父さんを置いて広い世界へ旅立つべきか?...静かに葛藤するわけですね。

いつもの生活への細やかな影響、乱れを映すことで主人公の繊細な心の揺れが感じられるのが好き。

でも叔父が入院してもいつもとやることは変わらないのが微笑ましい。
2人はいつまでも一緒。
何をやるのも、いつも、一緒。

わたしたちの普通の日常も、ささいなことで結構乱れない?

悩みがあったらなかなか寝つけなくって
朝起きれなかったり。
映画の見過ぎで朝起きれなかったり。
なんかめちゃくちゃ睡眠の質悪くて
朝起きれなかったり。
スッゲー面白い小説見つけて朝まで読んで朝寝るから起きれなかったり。
夜忌々しい蚊の音で目覚めてぶちのめすまで寝ねぇから!おれ!って長時間格闘し朝起きれなかったり。
....朝起きれなかったり。

この叔父さんが愛らしくて優しくて穏やかで。言葉は少なくても主人公を思いやってくれるあの感じ。
今後姪が家から出ることを感じとり、服を着替えんのもストレッチも、彼女の手がなくても生きていけるように準備する姿。
誕生日に姪に聴診器?贈るのとか胸がキューなったわ。すごい好きです。元気でいてほしい。クソデカヌテラを日本からお届けしたい。あんのかそんなの。

本当にあたたかい気持ちになると共に、
同世代が当然のように享受してきた、やりたいことをやる自由さを犠牲にしつつその中でも自分の行く道を決めていく。そんな20代女性の姿には切なさも感じる。

最後いつものラジオ?テレビ?が切れたあと、叔父に何を言おうとしたのだろうか?
私たちにボールを投げて終わるラストは印象に残りましたが、会話が何にせよ、
これからもどうか2人が楽しく元気にいつも通り一緒に暮らして欲しい。

牛乳パックのデザインと主人公のマグカップが可愛いのを私は忘れません。
静かな映像も音も演技もセリフも素敵な映画でした。好きですねコレは。

2人とも実の姪と叔父さんなんだって😭!
実際に叔父さんが暮らしている農場が舞台で、姪を演じられてるご本人がモデルらしくほんとに獣医だったらしい!
せ