GT

ラ・ジュテのGTのネタバレレビュー・内容・結末

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

モノクロ写真とナレーションのみというかなり実験的な映画。
第三次世界が起きて地上が放射能まみれ。地下では力のある者が敗者を支配するというディストピア。そこでは人体実験が行われており、被験者に注射をして過去や未来に意識を飛ばしているが、多くの被験者はその過程で命を落としたり発狂をしてしまう。そんな中選ばれた一人の男。その男は少年期に見た一人の女性に異様な執着を見せていた…。
静止画メインの映画というのは斬新ではあるが、やはり面白みには欠ける。ストーリーがSFであり、しかもタイムトラベル物というどちらかというとエンタメ感のある題材のため、むしろ普通に動かした方がいいのでは…と思ったりしてしまった。こう書くのは、「野暮」というか、「芸術を理解していない」のだろうか…。一瞬だけだが、動くシーンがある。今までずっと静止画だったぶん、そこは「おっ」となる部分だ。画面に動きが少なく、ナレーションも抑揚がないため見てると凄く眠くなる。フランス語って、なぜこう耳に心地がいいのだろうか…。しかもご丁寧に囁き声のASMRまである。
結末は如何にもタイムトラベル物らしい展開で、主人公がその過去に執着をしていたのは自分が殺されるシーンだったから、という物。これはどうやら「12モンキーズ」の結末そのものらしい。親父が見ていたのを横で聞き流していたが、そんな結末だったなぁ、となんとなく思い出した。
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