イギリス労働者階級モノの名作を久々に鑑賞。いやー、この味わいはイギリス映画ならでは。何度見ても笑えて、泣ける大傑作でした。
鉄の街シェフィールドの鉄工所閉鎖で職を失った男たちが、それぞれの事情から全裸ストリップに挑戦し、自身の尊厳や仲間を取り戻していく、というお話。
失業で金がなく、世間的に肩身が狭く自己肯定感ダダ下がり、見かけも単なるオッサン。。。という「どうしようもない」主人公たちが、人生の一発逆転をかけてストリップに挑んでいく姿は本当にダサく、美しく、泣かせます。彼らの奥様や親戚、街の人々も彼らの苦悩や勇気をよくわかっていて、悪口交えながらも応援してくれるのが心温まります。さびれたシェフィールドの町並み、閉鎖された工場、貧乏長屋などの風景も味わい深いです。
本番直前にステージに上がるのをビビった主人公に息子が「自分で言いだしたくせに、今更仲間を裏切るのか！つべこべ言わず、行け！」と激を飛ばすシーン。必死にもがく親父の背中を見て、息子はちゃんとわかってたんですねえ。金はなくても、主人公は終始良い父親でした。ええ話や～。
「失業、息子、仲間」と揃えば、まあはずれなし。いやー、イギリス労働者階級モノ、いいですねえ。久々にまた「リトル・ダンサー」でも見ようかなあ。（でも、泣いちゃうからなあ～）
