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ビギル勝利のホイッスルのロアーのレビュー・感想・評価

ビギル勝利のホイッスル(2019年製作の映画)
4.1
演出に難アリな「アクション!」を観た後だったので、余計に「魅せ方がうま過ぎるぜ!」とシビれた映画でした。

主人公ビギルの登場シーンからしてまずかっこ良すぎる。冷静に考えると謎のポージングなんだけど、ダンスも音楽も良くて最高にかっこ良かったです。みんながビギルの強さを信頼しきっているので、ちびっこからおばあちゃんまで街の人たち全員が強キャラのオーラを放っていたのも面白かった。

いつも飄々としていて、頭が回って常に一歩先を考えている頼りになるヤクザのボス・ビギル。戦う時でも軽く踊ったりリズムをとったり、余裕しゃくしゃくな態度を崩さないところもたまらん。中でも敵の妨害にあって大ピンチだった警察署でのやり返しがめちゃくちゃ好きでした。

さっきからヤクザ云々言っているせいで忘れそうだけど、本作はくれぐれもサッカー映画。農家マフィアも教育マフィアもいれば、スポーツマフィアもいるのがインドなんですよね、分かります。

元サッカー選手で現在はヤクザのボスであるビギルが、敵の妨害を受けながらも女子サッカーチームの監督を務める、というのが映画の大まかな流れで、前半はビギルのサッカー選手時代のエピソードと父息子の絆の話。後半は女という理由で虐げられてきた選手たちがビギルに鼓舞され、怒りを試合のパワー変えると言う女性の権利を主張するてんこ盛りのマサラムービーです。
勘違いストーカー男のせいで酷い目にあわされてしまったアニタのエピソードは衝撃過ぎて泣きました。現実にもこーゆー事件あったよね。
拉致&ドラッグ漬けという展開もエグくてレーティングを心配する内容だったけど、ハッピーエンドで終わって良かった。

MEMO---
・まさかのApple Watchが伏線だったとは。
・ジャッキー・シュロフが出てきた時点でいい人では終わらないだろうと踏んでいたけど、最近、ジャッキー・シュロフが派手な色のスーツを着て悪役を演じているのを観ると、ある種のしあわせホルモンが放出する体になってきた気がします。
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