ひらり前歯

返校 言葉が消えた日のひらり前歯のネタバレレビュー・内容・結末

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

教師と生徒との恋愛には嫌悪感を覚えるが、あり得ないことではない。それに嫌悪も嫉妬も誰かを呪いたくなる気持ちも、誰だって望まずとも抱くことがあるし、そうした感情を抑えられずに行動した結果後悔することはざらにある。ただ、人を呪わば穴二つといえども、死にはそうそう行き着かない。
誰かを好きという気持ちの連鎖があんな呆気なく死に繋がってしまう時代が、数十年前の台湾に確かにあったということを、まだうまく飲み込めずにいる。
けれども過去の悲惨さや過ちを取り上げ非難するというより、過去の人々が夢想し、先の人へ託したものに目を向けさせることが、この作品の意図のひとつであるのかなと思った。
かなしさと微かに繋げられた希望とに涙が出た。
ホラーとしては、映画サイレントヒルが大好きなのだけれど、監督もサイレントヒル2を撮りたかったと言っていたので期待度が高かった分、やや肩透かしだった。
ゲームはこれからプレイ予定。クリアしたらもう一度映画を観てみたい。