メキシコのとある街で行われる花火大会の様子を捉えたドキュメンタリー映画

何も知らずに見たらあまりにもド派手すぎる映像に声出して驚いてしまった。ただの花火大会の記録映像と思いきや、まさかのマイケル・ベイ並のハリウッド超大作並の絵面がバンバン出てくるから本当に凄い。
自分の命を顧みずに燃え盛る病院から人々を救助し亡くなった一人の男を称えることが発端となり始まった祭りらしいのだが、それにしても規模がデカすぎる。街の一角全体が火に包まれ、そこに集まった人達が大量に飛び散る火の粉に囲まれながら踊り狂う絵面は中々のもの。また、暇な時にマッククルーのPOV動画を見ているような自分にとって、中盤の手慣れた手つきで花火に火をつける作業員の主観視点の映像は最高と言うしかなくて良かった。

ただ一方で派手な面だけではなくて危険と隣り合わせの祭りである負の面も描かれるのも良かった。家族で花火を作ってる家庭も多いが、子供達も危険な花火制作の作業をさせられる。そして怪我人が集まる医療スペースの様子など、決して楽しいだけではない部分にまでカメラを向けているのが見事。

これは映画館の大画面と大音響で見たら間違いなくぶっ飛べる映画なので日本上陸希望。映像も音楽も何もかもが凄すぎる。

• #MUBI

たまたま野外映画祭でやってて全く知らずに見たんだけど、ちょっと異次元すぎて呆気に取られてしまった。メキシコ中南部の街トゥルテペック (Tultepec)で行われる花火祭についてのドキュメンタリーなんだけど、ナレーションなんかはほぼなく、淡々と祭前の準備、祭の最中の様子をするシンプルな作りながらも、その祭の熱量が完全に狂っていて、花火というかもはやただの爆発みたいな尋常じゃない火薬が弾けるなかを半裸の男たちが揉み合いながら駆け抜けるという狂気をその冷静かつ空撮やスローモーションなど利用した壮大な映像で見せつけてくれる怪作。エネルギーが凄すぎて1時間ちょっとの短編なのに見終わった後立つのもやっとだった。