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ロボットの誕生のTnTのネタバレレビュー・内容・結末

ロボットの誕生(1936年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

 死からロボットへ。機械への肯定感。最後にシェル石油(正確にはロイヤル・ダッチ・シェル)の広告と判明!

 レン・ライによるストップモーションアニメ。彼は実験映像ならなんでもするのかというくらい幅広い笑。奥へ奥へと没入していく奥行きのある映像表現は当時のアニメーションとしては最先端だったのでは?出てくるキャラクターたちも可愛らしい造形で、特に顔のついた車は人物たちよりも表情豊かだ(なんてったってシェル石油の広告であり、主役は車などの機械の方なのだから)。

 しかし、死んだ人間にヴィーナスが石油をかけるとロボット化し、その巨大な影のシルエットの下でどんどん都市が発展していく映像は、ある種のディストピア感が否めない。実際巨大な資本の影の元を生きる我々にとっては、皮肉なCMである。実際に人は死に近く、資本経済・機械は生きるているのか(マトリックスじゃん)。
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