なつこ

リチャード・ジュエルのなつこのレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
4.0
サム・ロックウェルのワトソンが最高すぎる。惚れた。

結末の見せ方もさすがのクリント・イーストウッド。
誇張せず、でもじんわりと胸に広がるし、静かに伝わってくる。

こんなことがあってはいけない。
メディアの在り方も問題だけど、何よりも警察がそれでいいのか。
彼には犯行不可能だと素人でも分かるのに、声紋だって判定してるはずなのに、そてれでもFBIは彼を犯人と決めつけて追い詰める。
腹が立って悔しくて、こんなことがきっと他の事件でもあったんだろうと思うと、平気で冤罪を押し進める過程が恐ろしくて。

FBIに向かってリチャードが初めて凛とした態度で挑んだ時には「ヨシっ!」って心でガッツポーズした。
そのあと退室するときのワトソンの表情もとても良かった。

イーストウッドの実話の描き方が本当に好きだ。
そして、世界には私の知らない辛くて恐ろしいことが沢山あると、静かに教えてくれる。
まだまだお元気で作品を撮り続けてください。
なつこ

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