【第67回ベルリン映画祭　男優賞】
ドイツのトーマス・アルスラン監督作品。ベルリン映画祭コンペに出品され男優賞を受賞した。

父と息子の贖罪の旅を描いた作品。うーん、静かで美しい語り口は悪くはない。しかしこの話に必要なキャラクターの掘り下げが不十分。

この父がどういう人物で、息子がどういう人物なのか。過去の話は断片的にされるものの、キャラクターとしての面白さに繋がっているかというと否。

トーマス・アルスラン、新作でも思ったが感情表現の出し方がイマイチ。特にこの話はそこが必要なドラマであり、どういう感情か一切分からないようなストーリーテリングには難ありと言わざるを得ない。

男優賞を受賞したのだが、この俳優さんが十分な魅力を発揮できているかというと微妙。過去に悩む父というのは興味深い役柄だけに勿体ない。

悪くはないがもう一つ足りない映画という印象。アルスラン監督はどうも苦手なようだ。

• #第67回ベルリン国際映画祭

父のあまりのしょうもなさが逆に映画的旨味を削いでる

わりと標高高い地点をドライブ中、霧と道の起伏激しすぎのため文字通り先が見えない場面のグルーブがやばい。車窓アンビエントの最高峰！

少女と相耳で聞くのはヘビメタ
怒鳴ってくる親には叫び返すしかない