さまんさ

雨月物語のさまんさのネタバレレビュー・内容・結末

雨月物語(1953年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

50年前の映画か……と最初は思っていたが撮影技術や構図が当時からしたらかなり最先端なのでは?と思った。見応えもあるし古典の不気味さや奥ゆかしさが、BGMの雅楽によって引き立てられていた。
男たちの欲望によってその妻らが振り回される切ない話ではあるのだが、主人公の源十郎と藤兵衛とでは、その報復に差があるのではと感じた。最終的に妻を亡くしてしまう源十郎と、もう一度妻と生活を始めることのできた藤兵衛の違いはなんだったのか。
惑わされたものが、藤兵衛は純粋に侍としての地位や金だったのに対し、源十郎は金、そして若狭姫という女だったからなのだろうか。女に惑わされた源十郎は、最終的に若狭姫だけに留まらず本当に愛する妻さえも亡くしてしまったのだろう。
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