野球少女。なんとシンプルなタイトルだろう。
でも映画そのものは野球を知らなくたって問題ないジェンダーと貧困と若者の未来の話だった。
プロとして活躍する話でもなければ、試合で勝つ話でもない。淡々と夢に向かって突き進む少女と、その周りの人々を描いたはじまりに向けての物語である。
変化していくのは家族、友達、コーチ、大人たちであり彼女自身は変わらない。変わらず夢を追いかけられる環境を作ることが必要なんだという、静謐ながら力強いメッセージを感じる。
それはこの映画がスタートラインに立つまでの物語であるから。多くの人がスタートライン立つことができるように、僕たちは今変わらないといけない。