もこもも

ブロードウェイと銃弾のもこもものレビュー・感想・評価

ブロードウェイと銃弾(1994年製作の映画)
3.9
若い劇作家を主人公にブロードウェイの舞台裏の様々な人間模様を描いた作品

ウディ・アレンの独特な
ストーリー展開がほんま面白い
楽しいはちゃめちゃだけでなく
毒や切なさがあることで沁みるし、
ラストの締め方が最高に良い
個性豊かなキャラクターの描き方も
セリフや街の撮り方も変わらず素晴らしい
「Don't speak」の使い方が素敵すぎる

やっぱりチーチの存在が大きい
チーチが優秀すぎる作家っていうことが
分かる展開から前のめりになったもん
用心棒が素晴らしい才能を持ってるっていう
発想が思い付くウディ・アレンが天才
デビットと元大物女優のシーンで
散々擦ってきた「Don't speak」を
チーチの最期の言葉で使うのも素敵さぎ
ギャングの愛人を殺してしまうのは
完全に芝居に入り込みすぎたからやな...
最後死ぬ時もギャングとしてではなく
劇作家として死んでいったもんね...
殺人はあかんけどめっちゃ好きなキャラやった

「君が愛したのは誰?
 アーティスト?その中身?」

デビットの成長の描き方も素晴らしい
チーチの介入によって脚本のアイデアが
どんどん昇華されてセリフが洗礼されて
関係者からも世間からも自分が
絶賛されることはモヤモヤを抱くよね
チーチと出会い、チーチと死別したことで
アーティストとしての人生を諦める姿
恋人との結婚を決める姿が描かれる
ラストのまとめ方がただただ素敵

「2つだけ断言できる
 君を愛してて、
 僕はアーティストじゃない」
もこもも

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