じゅんのすけ

Awayのじゅんのすけのレビュー・感想・評価

Away(2019年製作の映画)
3.2
この映画への意見がはっきり分かれることは間違いない。

ただ、何かが新しいと思う。
それをうまく言葉にはしづらい。


登場する生き物の感情が見てとれる演出はとても少ない。人の表情も動かない。

「ただ自然がそうである」ということを、日本のアニメみたいに美しく美しく脚色したり、誇張したりすることがない。(擁護するなら表現しにくい絵柄)

それでも、この簡素な3Dの絵柄でさえも自然を美しく感じたりして、すごく工夫があったのかもしれない。


テーマとしていろんな要素が入っていて意味深なことも、好感を持てる要因かもしれない。

でもストーリーは取ってつけたようなシンプルさだし、キャラクターを深ぼらせる気もあんまりなく、事象を淡々と描いている感じが、禅のような、死生観のような。

(ただ、やり方はそういうものだと
しても、それにしてはあんまりファーカスし切れていない感じも青いのかな…)


若い人が一人で作り切る、それそのものはとても立派なこと。
こうしてラトビアの机から日本のスクリーンに届く作品になっていることは、とても未来を感じるし素晴らしいと思う。
バイクのエンジン音の種類など、こだわりを感じるシーンも多くあった。

一人だからこそか、つくりの粗さを感じるのは仕方がないが、
技術的に拙くて表現できていないのか、
内容がそこまで深刻なものではないのか、が分かりづらかった。