パラシュートが枝に引っかかって、ぶら下がった状態で、少年は目を覚ます。
それから大きな影に、ゆっくりとしつこく「イットフォローズ」のように追いかけられる。
のちに飛行機事故で自分ひとりだけ生き残ったことがわかる。
その大きな影は、事故で亡くなった人たちの魂なのか、自分だけ生き残った良心の呵責なのか。
目覚めた少年は、都合よく用意されていたように、その島の地図と水筒とバイクを手に入れ、黄色い小鳥を連れて、その先の港町を目指す。
食料になる果物を手に入れ、水筒に水を入れて、動物たちと出会い、壊れかけた橋を渡り、そして黒い影から逃げる。
これはゲームだな。展開も絵も。
コントローラーで動かしているようなアニメだった。輪郭線のない絵だし、あまり重さを感じさせない動き。しかもちょっと前のゲームだ。
「鏡の湖」の表現がとてもきれいだった。
映画が終わって、「日本版エンディング」が始まった。静かな本編の雰囲気とはまったく違う曲が流れる。これは必要だったのか?
ラトビアのアニメーション。監督はひとりで3年かけて作ったらしい。