このレビューはネタバレを含みます
ジミーの記憶をたどる物語。そのきっかけは、仕事を辞めて実家で、ふと見つけたアミからの手紙。ジミーは日本へ旅に出る。過去への決別と再スタートだっと思う。
劇的な展開もないけれど、じんわり温かい気持ちになる。いい作品だった。
18年前、台湾で出会ったアミ。ひと夏だけカラオケ店で働いたジミーとアミ。アミはジミーの気持ちを知っていながら、それ以上近づかなかった。それはアミは別れがあるとわかっていたから。「余命10年」もそんなのじゃなかったっけ?
日本へ来たジミーは、すぐにアミに会いに行かなかった。心の整理か。観客には、それとなくアミが亡くなっていることを示唆している。だから仏壇の花を見ても、やっぱりか、と思わせるだけ。
その辺も上品だった。
そしてアミの母が持ってきたアミのアルバム。
それまでジミーの視点で語られてきた物語が、アミ視点に変わる。「キミスイ」方式の見せ方。ズルい泣ける。でも、ちょっとアウトロが長いと感じた。
金髪のはすっぱな黒木華もよかった。ジミーは、台湾と日本で、2回ランタンを飛ばしていたのか。現在と過去を交差させて見せる。
トンネルを抜けると雪景色。