ジャイロ

Awayのジャイロのレビュー・感想・評価

Away(2019年製作の映画)
3.9
CGなんだろうけど独特の世界観

セリフ一切なし

ここがどこで、あの黒いのが何なのかさっぱり分かりません。

考えるな

感じろ

ラトビアのクリエイター、ギンツ・ジルバロディスさんが、たった一人で3年半もかけて作り上げた長編アニメーションなんだそうな。自分の好きなように作品を作れるなんて、とても幸せなことだと思います(がっつり時間を持っていかれるんでしょうけれど)


島、鳥、バイク、大地と空、太陽と月

悠久の年月を感じさせる苔むした道

それは巡礼の足跡なのか、まったく分かりません(説明もセリフも何も無いので)


猫たちはかわいいし

黄色い鳥もかわいい

でも黒いのがずっと追ってくる

どこまでもどこまでも追いかけてくるんです

なにこれコワ

捕まるとエライことになります(説明もセリフも一切無いのて推測の域を出ませんが)

いつになったらたどり着くのか?

燃料はもつのか?

それに食料がもう無いんじゃない?

水は?

いろいろと心配になってきますが、そこはそれ、ギンツさんを信じてどっぷり浸かりましょう。その世界観に。

それにしても「歩道の終る所」がヤバい

あんな終わり方は無い

勇気だけが試される最後の試練

どことなく、ワンダと巨像みたいな匂いがしました。

少年の見た世界が、夢が、鮮やかな色彩とともに飛び込んでくる。バイクの音だけが耳に残ります。あの亀の目に一筋の涙が見えたような、そんな気がしました。なんというか、絵本のような作品でした。