旅するランナー

春江水暖~しゅんこうすいだんの旅するランナーのレビュー・感想・評価

4.2
【映画史上最長平泳ぎ】

自然の中の人々の営み。
四季の移ろいと家族のしがらみ。
大河富春江の変わらぬ流れと人間関係の淀み。

春の緊急事態宣言の時にジョギングしていて感じました。
人間は一大危機で大騒ぎしてるけど、自然の営みはいつもと変わらず、季節は流れていると。
やっぱり人間はちっぽけな存在なのだと。

この映画でも、一大絵巻のごとく静かな自然の中、人々が過ごす日々が描かれます。
テレンス・マリック作品のように、大規模感と、こじんまり感が同居しています。

そして、噂の超長回しによる川べりの風景や都市開発の現場。
これは、すごい!
新しいモノを観た気分になります。
ハリウッド映画なら30分程度の内容を、150分に引き伸ばしてると言えなくもないです。
でも、映画ファンとして、一見の価値はあります。