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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のmiのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

まず、映像が鮮やかで、思っていた3倍はよく動きます。迫力あるところは大胆に描き、繊細な箇所との対比やメリハリが良かったです。

音楽も壮大。金管楽器は炎属性によく合う。
SEも安っぽくない。こういう細かいところに手を抜かないアニメ映画はかなり印象が良いです。オケ映えするゆったりした力強い主題歌で大正解でした。

序盤、失った家族の思い出が主人公を苦しめるけれど、同時にそれが一番の支えであるのだろうと思います。
主人公と一緒にいるキャラクター達の見せ場もあって、更にところどころ笑えるところがあるのはバランスとれてて、私は好きでした。

中盤から描かれる煉獄の人柄と生き様は格好良すぎました。
この優しくて強い柱を育てた一見厳しく見える母親は、きっと本当は息子を甘やかしたかっただろうなと感じます。それをしなかったのは時間がない事、自分がいなくなっても力強く生きていくためでしょう。

逃げ傷無しの死に様は、見事としか言いようがなかったです。刺し違える覚悟でも、本当の意味で鬼を倒せなかった事実は、鬼の強さを実感させ絶望感がありましたが、その後彼の命をかけて守られた主人公達の尊敬と悔しさをにじませた態度や、最期は亡くなった母に褒められて安心したような、全うした顔で逝けたのは視聴者にとって、せめてもの救いでした。

エンディングも余韻に浸らせてくれるもので、満足感が高い作品でした。
騙されたと思って、ハンカチとティッシュを持っていってくださいね……
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