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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のめるのレビュー・感想・評価

3.6
「うまい!うまい!!うまい!!!」

……いろいろ名台詞を言っていたけど、結局頭に残ったのはコレだったーー!

私は一人っ子だから炭次郎の「長男だから頑張れる!!」に共感はできないけど、正義感溢れる主人公はいつの時代もカッコよくてお手本にしたくなる。
今までほとんど遊んだことがなかった従姉と初めて一緒に観た映画で、今後私のお姉さん的存在になったらいいなと密かに願っています。


ちゃんとアニメシリーズを全部観た人のための映画で無理にゲスト声優さんを起用していないのも好印象。
ただ"原作を忠実に"を徹底しすぎて一本のアニメとしては完成度が高いけど、一本の映画としては普通になってしまった感じは否忌めない。

アクションシーンは本当に素晴らしくて他に何も言うべきことがないくらい完璧。
家族という存在の大きさと温かさ、夢から覚めないといけない状況で夢と現実が入り交じる恐怖感、目を合わせてはいけない鬼との対決、炭次郎と伊之助のアツいタッグバトル……
どれもこれも目が離せなかったです!

残念だったのは、他の乗客の反応がほとんど分からないから炭次郎たちが闘うために用意された列車(舞台)にしか見えなくて罪のない人を巻添えにするかもという緊迫感がなかったこと。
あと、煉獄さんと炭次郎たちの交流が少なかった分どうしてもラストの炭次郎たちの感情に寄り添え切れなかった。

そして、物語の構成。
漫画だと何の違和感もなくさらりと読める部分が映画だと完全にクライマックスが二度あるようにしか感じられなかったこと。
石田彰さんが演じる鬼(名前忘れた…)が炭次郎たちが闘った鬼より強いなんて到底思えず、別の意味で煉獄さんの運命にやりきれなかった。

全て原作が通りだからと言えば仕方がないのだけど…。

『鬼滅の刃』という作品全体として見れば本当に面白いのでアニメも完結までやってくれると嬉しいです!


ちなみに、かわいいところもカッコいいところも全部持っていった伊之助が私の中ではMVP!
列車に飛びつこうとする伊之助が私の飼っていた犬そっくりそのままで愛らしく見えました(笑)
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