このレビューはネタバレを含みます
竈門炭治郎らは「短期間に40名以上の行方不明者が出ている」無限列車の調査を任ぜられる。鬼殺隊の炎柱・煉獄杏寿郎と合流し、十二鬼月・下弦の壱に挑む。
劇場版オリジナルストーリーという訳ではなく、アニメの続きである無限列車編をわざわざ劇場版としてリリースする必要ってあったのか?第二期じゃダメなの?と、最初は甚だ疑問でしたが最後まで観て納得しました。この物語はしっかり予算を組んで、製作側が熱量込めて作る価値のある話であったと。
今作は「無限列車編」と銘打たれているものの、無限列車での一連の戦いを通じて炎柱・煉獄杏寿郎の燃え盛る生き様が描き出されている。
下弦の壱・魘夢との戦闘パート(前半)では、《強制的に眠らせた相手の無意識領域下を露わにする血鬼術》を通して、煉獄さんの精神性に影響を与えた過去が明らかになる。
上弦の参・猗窩座との戦闘パート(後半)では、気迫あふれる圧倒的な戦闘能力と、強い信念を見せつけられる。
アニメ初登場時は無感情な三白眼に抑揚の無い大声で「問答無用で炭治郎も禰豆子も斬首!」的な発言を繰り返していただけに。劇場版でも登場シーンでは大声で「うまい!」を連呼し、乗員乗客をドン引かせていただけに。ただのヤバい奴なんだと誤認していました。
天性の才に恵まれながらも、早くに母を亡くしてしまい、無気力状態の父と幼い弟の間で葛藤する家庭に身を置く煉獄さん。それでも亡き母の言いつけを守り、責務を全うせんと心を燃やす。鬼殺隊の柱たるもの、ただの曲者というわけでは無いことを見せつけられた。
アニメ版からもそうであった様に、立体的かつ疾走感のある戦闘シーンの作画とエフェクトは圧巻の一言!
炭治郎・伊之助× 魘夢の戦闘シーンも物凄く迫力があったものの、クライマックスである炎柱× 上弦の参、作品中でも屈指の実力者同士の死闘は先の戦いを超える迫力。ufotableの最後まで気合の入った作画・演出と、煉獄杏寿郎の最期には鳥肌が立った。
主要メンバーで初の戦死者となってしまった煉獄さんであるが、亡き母への感謝を胸に、信念を貫き責務を果たした姿は涙無しに観られない。余韻を残したまま、LiSAの歌う主題歌《炎》が沁みて中々涙が止まらず。エンドロール後、皆さんすぐに席をお立ちになるものでちょっと困惑しました。
2020.12.07
無限列車へ二度目の乗車。無事、号泣。
原作で該当箇所を読んだ上での再視聴。
結果がわかっていても泣いてしまう。むしろ結果がわかっているから、余計に泣いてしまう。というか、製作陣は泣かせにきてるだろ!泣
炎の呼吸・参の型は劇場初披露だったんですね。良きです。
烏の涙もオリジナルの演出だったんですね。良きです。
アニメ第2期に超期待。