gyaoで視聴。ポーランド映画。
少年院に服役中のダニエルは、前科者は聖職に就けぬと知りながらも、神父になることを夢見ている。仮釈放となり田舎の製材所で職を得たダニエルはふと立寄った教会で、新任の司祭と勘違いされ司祭の代わりを命じられる。司祭らしからぬダニエルに村人たちは戸惑うが、徐々に人々の信頼を得ていく。数年前、この村で起こった凄惨な事故を知ったダニエルは、心に深い傷を負った村人たちを癒そうと模索する。そんな中、少年院にいた男が現れすべてを暴くとダニエルを脅し、事態は思わぬ方向へと転がりだす…。
「神ではなく、所詮不完全な人間のなすこと」というテーマなのだろうか。「ウソ司祭」になったダニエルだが、実際に司祭の役割をこなしていくところが可笑しい。そして彼に実際に癒される村人たち。
ダニエルは回心し、そこで本当の聖職者に…となったらおとぎ話だが、また少年院に戻ってしまうところが現実っぽく皮肉的。
「人は皆何らかの形で罪人であり、同時に聖人である」という意味合いが色濃く出た映画作品で、面白かった。