慶

ドロステのはてで僕らの慶のレビュー・感想・評価

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)
4.2
構想、構成、脚本、撮影方法、役者とスタッフの集中力、団結力、もう何から何までアッパレ。

ヨーロッパ企画はもともと舞台から大好きで、映画も「サマータイムマシン・ブルース」や「曲がれスプーン」など本当に好き。今回の作品は長尺の1本撮りとテンションが、ヨーロッパ企画の舞台ならでは感がとてもよく出ていて、なおかつ映像だからこそ見せれる演出に本当に感心した。

過去と未来が繰り返される序盤の数回で「そろそろ同じシーンを2度見ることに飽きてきたかな」と、やや頭が疲れぎみになりそうな絶妙なタイミングで、次から次へと展開し始めてくるので最後まで飽きない。

話が進めば進むほど感心が膨れ上がり、「こんなごいことやってる人達がいるのに」と、ここ最近頭を使うことを怠けていた自分に反省すらするほどだった。

もうとにかく見て欲しい。
1回ストーリーを楽しんだら、2回目に1本撮りでもし自分がこの作品に参加する演者だとしたらと考えて欲しい。

最後のエンドロールに流れるメイキングで、改めて上田誠の頭のおかしさを感じさせられる、そんな唸らせていただいた作品です。

ひとつだけツッコませて頂くのであれば、ケーブルの長さについてかな‪w

とにかくお疲れ様ですと皆さんの肩を揉みたい心境でした。
慶