2020/12/21
メトロ劇場
映画体験の半分は音
映画における音、の存在
たしかに音だけにスポットを当てて考えることはあまりないのかも
映画、と聞くと映像、撮り方、どうしてもそこばかりに目が行きがち
音楽、声、効果音など
音にもさまざまな種類があって
そんな音響に焦点を当てている本作。
ここに名前が上がっている作品を恥ずかしながらほとんど見たことがない
けれど、作品のワンシーンと音の世界を知ったら触れてみたくなってしまった
撮影時にいつも戦いだという風や自然の音
それを消す作業があったり
今でこそしっかりと台詞を拾ってくれる有能なマイクがあるけれど、昔は広範囲で音を拾うのは難しかったという
未知の生物の泣き声は
動物の鳴き声を何度も録音
逆再生しては重ね合わせたりして
なんとも不気味なものを作り上げたり
中でも特に驚いたのが
これまたちゃんと見たことがないスターウォーズ作品
チューバッカの鳴き声はあんなふうに生まれたのか
現実世界から切り離したような世界観の映画だと勝手に思っていたけれど
日常にある音で表現したかったと話されていてびっくり
ビートルズが映画音響に影響を与えたり、
ピクサー作品が作られた過程も知ることができたことがとても嬉しい。
さらに地元のミニシアターでピクサー作品が上映されることはまずないので
ワンシーンだけ、その瞬間だけどとても嬉しくてかじりつくように見ていた
有名な映画監督には有能な音響監督がついている
というようなことも話されていて
まだまだ映画の世界は奥が深いと感じたし、
音に対して
その道のプロだからこそ
こだわりがあって
ひたすらに挑戦しつづけて
仕事への向き合い方が素晴らしかった
大変だけど、やりがいがあって、できたら楽しくて、お金がもらえるなんてこんな幸せなことはないって
そう話す方々にただただ頭が下がるばかり
素晴らしいドキュメンタリーを映画館で見れることにありがたさしかなくて
これを見て音がさらに身近に感じることができてとてもうれしい
ドキュメンタリーの本質というか
作られている経緯を知ると
より一層愛着が湧いてしまうわけで…
今はとてもスターウォーズが見たいのです