「男」殺人鬼と「女」殺人鬼の運命的な出会いと殺し合いを描くスプラッター・ラブストーリー。
予算事情を考えると作りは丁寧であり、肉片や生首など美術のクオリティに安さを感じ辛いので映画として飲み込みやすい。
三部構成となっており、一部では男の殺人鬼、二部では女の殺人鬼か描かれる。
二部までは「グロいで終わる映画かな」と思っていたが…三部で思いもよらぬ飛躍を見せる。この飛躍には結構感動させられた。
なかなか見ない映像に衝撃を覚えながら
コンプレックスと暴力、性の欠如と性の誇示と行ったテーマを脳裏に浮かべてしまった。
性にコンプレックスがある自分には、セックスをはじめとするコミュニケーションの暴力性は共感させられた。
ちょっとインセル的な要素を含む映画とも考えられるが、本作の性と生には映画「バトルロワイヤル」的なものも感じた。
最近はなんでもラブストーリーとして見てしまうのが癖になってきている気がするが、これもラブストーリー!
経緯が語られない分、感情移入できたのかもしれない。