鍋山和弥

SHINOBIの鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

SHINOBI(2005年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

甲賀の中の、精鋭中の精鋭のいる里、『卍谷』と、伊賀の中の、これまた、精鋭中の精鋭のいる里、『鍔隠れ』。それぞれの里の、頭領の孫である、『ゲンノスケ』と、『オボロ』は、とある川で出会い、惹かれ合う。最初は、どうか知らないが、2人は、対立する、忍びの里の、頭領の孫と、知りながら、密会を、続けていた。そんな中、徳川幕府は、太平の世となり、頼りにしていた、2つの忍びの里は、むしろ、危険と判断し、2つの里を、滅ぼすため、互いの里の、手練れ5人を、戦わせ、同士討ちを、狙うと同時に、手練れ5人の、居なくなった里を、攻め滅ぼそうとする。手練れ5人の戦いで、唯一の、生き残りの、『オボロ』は、幕府の城に、表向き、2つの里を、滅ぼさないで欲しいと、お願いする。その願いは、『オボロ』が、『破幻の瞳』を、失うのと、引き換えに、叶う。結ばれなかった、『ゲンノスケ』と、『オボロ』だが、2人は、なぜ、惹かれ合ったのか?それは、やはり、2人は、似た者同士だったからだと思う。似た者同士だったから、密会していた時も、殺し合うことに、なった時も、愛し合った。その優しさは、だいたいの場合、そうだが、忍には、本来、邪魔な物。だが、この作品では、その優しさが、2つの里を、滅びの運命から、救ったと言えよう。『ゲンノスケ』の、『オボロ』に、殺される覚悟も、『オボロ』の、『破幻の瞳』を、失う覚悟も、その優しさ抜きに、できることでは、なかったのだから、・・・・。
鍋山和弥

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