このレビューはネタバレを含みます
この世界が
すばらしき世界かどうか
投げかけられた気がします。
罪を繰り返し、人生の大半を
刑務所の中で過ごした主人公(役所広司)
が、出所して社会生活を送る。
彼は本当に罪人なのか。
彼を罪人にしたのは何なのか。
弱い者を守ろうと行動することで、自分が社会から排除されるなら、それをとどまるのが正解なのか。
自分の気持ちに素直すぎる主人公に、
周りの人達が、辛抱だと教えているシーンが印象的でした。
人はそんなによくできてないから、
あれもこれもを正そうとできない。
だから、本当に大事な人達以外のことは、
受け流す、聞かなかったことにする。
見なかったことにする。
そんなセリフだったような。
そして、虐められている同僚を助けず、見て見ぬふりをして、同調し我慢する。
そんな社会だな
そんな自分がいるなと思うと
苦しかったし、この社会はいったい何を正そうとしているのだろうと思った。