このレビューはネタバレを含みます
パーフェクトデイズをきっかけに観たいなと思っていた作品だったが、こーゆー系統はどっしり観る覚悟が必要な私は、数ヶ月を経てやっとの思いで鑑賞にこぎつけた。
検定のシーンなどコメディな部分がツボだった。
よく頭より体が先に動いてしまうなどということがあるが、三上はそれを絵に描いたような人物で、良くも悪くもそこが魅力だった。
悪を許せない、他人を守る、義理に報いる、など行動原理が正義であるところが良く、その報復がいきすぎてしまうところが悪だった。
仲野太賀演じる角田はただ1人その魅力に気づいていたし、その魅力の良い部分を残したいと考えていたと思う。就職祝いのシーンで、3人が社会の生き方を三上に言い聞かせるようなところ、怪訝な表情を浮かべていたことに深く共感できた。
コスモスの花言葉が気になって調べたら、純粋とか調和とかだった。絶対そこにメッセージがあることは置いといて、「純粋」と「調和」を並べるのは難しいことだろうと、純粋すぎるあまりに調和できずに苦しむ三上を見た後だから思った。
最後映し出されるタイトルからは、死後の世界が純粋なままでいられるすばらしいものであってほしいという願いを感じた。