期待以上でも以下でもない無難な子供向けクリスマス映画だった。
真の悪人がいなかったり子供たちがみんないい子だったり展開が定番すぎて、退屈と言うのとは違うけど大人目線だと物足りない。これは文句を言うところじゃないけど。
いかにもイギリス映画という感じの作り全開。イギリス的な言い回しなのか諺なのか、そういうセリフがちょいちょい挟まれる。
ずっとどんよりしたお天気。田舎の野暮ったさと素朴で純粋なお子様たち。フィールドも建物も英国の歴史が感じられる。
スノードーム制作工房が500年の伝統というエピソードがストーリーに深みを与える。
伝統や技術など脈々と大切にしてきた思いというのは日本人にも通じるので、本作の展開は受け入れやすい。
あとアメリカへの対抗意識というかプライドみたいなのむき出し(笑)アメリカンフットボールしかした事ないという少年に、これはサッカーじゃなくフットボールだと言い張る気の強さ。
主人公の少女の能力が中途半端でわかりづらい。人々の感情をどこまでコントロールしてるのか。
可愛らしい動物の赤ちゃんとか見たら優しい気持ちになる、そういう系の作用なんだろうか。
最終的に愛という魔法なのだと結んでるけど、ちょっと軽いかな。でもキリストの隣人を愛せよを実践してるわけだから、シンプルでわかりやすい。
出演者がバラエティに富みすぎてて今の時代を象徴してるというか、だいぶあざとい。そういう打算的な事情が見え隠れするのが気になる。
子供向けの啓蒙活動を含んでるのかもしれない。そのわりに窓からオリオン座と北極星が同時に見える不自然さ適当さもあって、どうやっても大人目線に帰ってしまう悲しさ。
ピアース・ブロスナンが面白い役柄。
カイリー・ミノーグが全然わからなくて見逃したかな?と思ってたら最後にワンカットだけ出てた。
そしてこのデータ情報にない大物俳優も!
エンディングからのエンドロール。若さっていいなぁ青春だなぁなんてまぶしい気持ちになっちゃったよ。