実在した性豪ヴェネチア出身の著述家であり哲学者ジャコモ カサノヴァを、イタリアの巨匠フェデリコ フェリーニが退廃的美感覚より壮大に描く歴史的映画。
若かりし頃は種馬よりも性欲旺盛と名を馳せ、女性との情事をそれはもう馬鹿らしく下劣に、最期は愛と虚無の間で孤独に生きるカサノヴァを仄暗いセットで静かに描き出す。
豪華絢爛なセットと衣装、ド派手なメイクは、ドラァグクイーンにインスピレーションを与えたに違いない！と思いながら鑑賞し、また音楽やカメラワークは、絶対にティムバートンにも影響を与えたに違いない！と思いながらも鑑賞w
つまりは、人間の虚無や孤独、欲望を理解し、それを圧倒的倒錯的退廃的な美的感覚を持って表現できるフェリーニは、天才奇才。
